息子 「これは遺言書じゃないよ!」「日付が無いじゃないか!」
母 「でも署名はあるでしょ!」
お父さんが亡くなって直ぐに遺言書らしき手紙が、タンスから手紙が。
遺言のようなことが書かれていたようですが・・・。
これでは家庭裁判所は認めてくれません。
こんな話を聞いたあと、あるご家庭での出来事です。
(母) ほらほら。 そうよね。 やっぱりちゃんとした遺言は残しておくべきよね。
(母は長男に) ねえ?
(長男) うん、お父さんもそろそろ遺言用意した方がいいんじゃないの??
歳だから、もうそろそろ準備した方がいいかもね!
半年後、父は倒れた。
(母) まさか、こんな急に。お父さん、連休がもうすぐだって楽しみにしてたのに・・・
家族会議が始まった。
(長男) まあ、大きな額ではないけどね。 それでさ。 俺たちは今までこの家で父さんと母さんと暮らしてきたから、この家をもらって、これからも母さんと暮らすということでいいよな。貯金と株は半々だ。
(母のひとりごと) 私たちは仲のいい家族遺産相続で揉めることは無いと思っていました。
そのとき、二男の嫁が反論してきたのだった。「その話、待った!」
(母と長男)「え!?どういうこと?」
(母) お父さん悲しむでしょ。(父さんの部屋に戻ると、タンスから遺言書を見つけ出した)
(母) みんな!父さんが遺言を書いてくれていたわよ!
(みんな) これ? どうしたの?
(母) お父さん、私たちのために遺言残してくれてたのよ。しかも公正証書遺言で!!
公正証書遺言内容(要旨)
「この家は兄貴に相続する。 ただし、妻が死亡するまで同居し、扶養しなければならない。」
まだなんか続きがあるよ。 遺言の最後にあったもの。
「付言」
それは子供たち立派に座ってくれたことは父さんの誇りです。
同居して面倒を見てくれた兄には自宅を残します。
これからも母さんは長男と安心して生活してください。
二男にはわずかながら預金と株を残します。
兄と比べると少ししか残せずすまない。家族みんなのことを思い考え抜いた結果です。
家族の思いになんだ違いはありません。 みんな、 いい人生を送ってください。
母さんへ。苦労ばかりかけたけど、母さんはいつも笑顔でにはだらしない。
私を知った激励して支えてくれました。
子供たちが立派に育ったのはひとえに母さんのおかげです。
母さんと出会い、立派な2人の子も恵まれて私の人生は幸せでした。
世界一素敵な家族、心から感謝しています。 みんなありがとう。 幸せに。
遺言は相続トラブルを防ぐだけでなく、あなたの思いを伝える、最後の送り物。
より確かにその思いを伝えるためには早めの準備が肝心です。
大した財産はないから、家族の中はいいから、まだまだ元気だから、そう思っていると手遅れになることも。
近くの交渉役場では、交渉人があなたの思いに寄り添った公正証書遺言を作成します。
公証人への依頼は、銀行や弁護士、司法書士、行政書士などの専門家を通じてすることもできますし、
公証人に依頼することもできます。